
日本料理一筋にウン十年。ご主人・沖松勉さんは、祖父の代から日本料理を供していたという家庭で、本物の素材に囲まれながら育ちました。モットーは「常にベストをつくすこと」。完璧を追及するがゆえに、決して現状に満足することのない"まっすぐな料理人"です。
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夏の今をしっかり楽しむ ことができる「八寸」 |
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初めて釣った日に、その場で 焼いて食べた味と一緒! |
ホテルオークラで修行した 息子さん作「餅粉プリン」 |
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家から歩ける距離。だけどまだ1度も利用したことのない、ここ花月。父は、退職の時こちらで会食をしたそうで、「とてもよかった!」と喜んでいました。和食が大好きな私。1度食べてみたいと思っていたところ、運良くレポーターに選ばれました。
先付は「焼茄子羹」。長茄子を焼いて裏ごしし、ゼラチンで柔らかく固めた料理。見た目も涼しげな1品です。ここの懐石は伝統的な日本料理が基本。「新しい世界を自分の感性で作る」ことを大切にした、個性抜群の趣向が凝らされています。
お次は八寸(写真左・上)が登場。もともとこの"八寸"という呼び名は、茶懐石からきたものだとか。「お茶席の合間に出す料理のことで、季節に応じた海と山の幸を1辺が8寸の杉の器に盛っていたことから、この名がつきました」と、ご主人・沖松さん。今日は「蛸とみょうがの梅肉和え」「鱧(ハモ)寿司」「椎茸といんげんの胡麻和え」「合鴨ロースのバルサミコ酢風味」「プチトマトのカニ射込み」という顔ぶれ。
煮物椀は、「枝豆の葛(クズ)寄せ」と「岩石鱧」。メニューに、決まったサイクルはないそうです。その日に出たいいものを使います。この店の最大の特色は、決して同じ料理を出さないこと。なんと、客の献立を1組1組ファイリング。前回と同じメニューにならないように配慮するのだとか。これは、毎年同じ記念日に利用する客に対し、旬味がかぶらないようにする為の配慮から。逆に、「おいしかったから今年もあの料理にして欲しい」と同じメニューを指定する客も多いそうです。
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「焼物」(写真左・下)は「鮎の塩焼き」です。生きた鮎を調理するので、新鮮さは折り紙付き。女将が目の前で骨抜きをし、後で骨煎餅に仕上げて持ってきてくれます。添えられた緑のタレは、蓼酢(たで)酢。蓼の葉をすり、お米を入れて裏ごしした昔ながらのタレです。正しい作り方を忠実に守っているお店は、今では少ないのだとか。
デザート(写真右)は、竹をあしらった器に入った「餅粉プリン」。神戸のホテルオークラで5年間フランス料理の修業をしたという息子さんご自慢のメニュー。つるんとした喉ごし、小豆&餅の"和"とプリンの"洋"が絶妙にマッチした、人気抜群のデザートです。
ご主人のお話から、素材へのこだわりや旬の大切さ、日本料理への愛情がひしひしと伝わってきました。これから私も"食"をそして"素材"を大切に食べていきたいと思います。日本伝統の料理を守る心。これを、私達は忘れてはいけないと思いました。
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